小学校入学の際に知っておきたい、噂の「小1の壁」

小学校入学にあたり、気になる「小1の壁」。入学をきっかけに、子どもが小学校生活に慣れるまでに感じる戸惑いや、保護者の働き方・生活リズムの変化などをまとめて、そう呼ばれることがあります。一体どんな壁があるのか、乗り越えることはできるのかと不安になるかたも多いのではないでしょうか。

そこで、過去にお子さまの入学準備を経験した(小1~小3の)先輩保護者に「小1の壁」についてアンケートを実施。46.2%の保護者が「小1の壁」を感じたことがあると回答しました(※1)。フリーアンサーからは、大きな壁から小さな壁まで、さまざまな声が寄せられています。想像していた壁から、思いも寄らなかった壁まで、どんな壁があるのか紹介します。

この記事のポイント

    保護者が直面する「時間のやりくり」の壁

    多くの保護者から寄せられたのが、時間調整に関する声でした。登下校の時間や、長期休暇の対応など、これまでの園生活とは異なるスケジュールに戸惑うケースがあるようです。仕事との両立にも影響したという声も見られました。

    入学当初の早帰りへの対応

    <保護者の声>

    ● 「入学してから約1か月は給食がなくて早帰りだったので、毎日お迎えに行かなければならず大変だった」(小1保護者)
    ● 「入学してすぐは給食が始まらず、ずっと11時半下校。お昼の準備も必要だった」(小1保護者)
    ● 「4月5月は帰宅時間が早く、調整に苦労した」(小2保護者)

    入学直後は早帰りが続くことも多く、幼稚園や保育園より帰宅時間が早くなるケースもあるようです。給食が始まるまでの間は昼食の準備が必要になるなど、最初の1か月は特に慌ただしく感じたという声が目立ちました。

    仕事の勤務時間との調整で苦労

    <保護者の声>

    ● 「学童の終了時間とフルタイムの終業時間が合わず、転職を選んだ」(小2保護者)
    ● 「下の子もいるので、保育園と学童両方のお迎えが時間的に難しく、正社員を続けることができなかった」(小1保護者)
    ● 「学童で預かってくれる時間が保育園よりも短い。朝も学校の開門が保育園よりも遅いため、出勤時間との調整が大変だった」(小1保護者)

    小学校や学童の時間と、勤務時間との兼ね合いに調整の難しさを感じたという声も多く見られました。保育園とは預かり時間や朝の開門時間が異なるため、これまでの生活リズムを見直す必要が出てくるケースもあるようです。

    会社によっては、小学校入学を機に時短勤務などの制度が使えなくなる場合もあり、働き方そのものを考え直したという保護者も。
    早めに、家族で登下校や学童の時間を確認し、どう対応するかを話し合っておけるといいですね。

    長期休暇への対応

    <保護者の声>

    ● 「夏休みなど長期休みの学童への送り出しに苦労した」(小1保護者)
    ● 「長期休暇中、学童保育が8時からなので、送ってからだと出勤時間に間に合わなかった」(小1保護者)
    ● 「保育園と違って夏休み、冬休み、春休みの長期休暇があること。対応が大変だった」(小1保護者)

    特に共働き家庭では、長期休暇の際の過ごし方も課題になっているようです。朝から学童保育に預けられるものの、スタート時間が遅いため、出勤時間の調整が必要ということもあるようです。入学時から長期休暇の過ごし方を少しずつ考えておけるといいですね。

    子どもが向き合う「小学校生活に慣れる」までの壁

    子どもが向き合う「小学校生活に慣れる」までの壁

    小学生になることで、子どもを取り巻く環境は大きく変わります。行き渋りや疲れなど、心や体への負担を感じたという声も少なくありませんでした。

    子どもの心の揺れ

    <保護者の声>

    ● 「大きな環境の変化による疲れから、帰宅後とても不安定な気持ちの状態が続きました。泣き喚くことも増え、宿題をするのも一苦労でした」(小3保護者)
    ● 「勉強のある学校に対して子どもの気持ちがついていけなかった。遊んでいた保育園に戻りたいと度々言っていた」(小3保護者)

    新しい環境に身を置くことは、大人が思う以上にエネルギーを使うもの。登下校や授業、友達関係など、初めてのことが一度に始まるからこそ、ストレスを感じやすくなるでしょう。
    慣れるまでのペースはお子さまごとそれぞれ。なんとか慣れさせようとするのではなく、まずは不安な気持ちに寄り添ってあげられるといいですね。

    疲れや体力不足

    <保護者の声>

    ● 「生活に慣れるまでに時間がかかり、疲れやすく夜、不機嫌なことが多かったです」(小2保護者)

    小学校生活は、想像以上に子どもの体力を使うという声も。ランドセルの重さや、昼寝がなくなることなど、小さな変化の積み重ねが疲れにつながることもあるようです。
    入学直後は特に、家ではゆったり過ごせるよう意識したり、早めに休めるようにしたりできるといいですね。うまく休むことも体力を付けていくためには大切です。

    園との違いから生まれる「戸惑い」の壁

    小学校は、保育園や幼稚園のように頻繁に先生と顔を合わせて様子を聞けるわけではありません。また、宿題などこれまでにはなかったサポートも新たに必要になります。そんな違いに戸惑いを感じたという声も寄せられました。

    宿題など家庭サポートの負担

    <保護者の声>

    ● 「宿題につきっきりになる」(小3保護者)
    ● 「宿題の丸付けや明日の持ち物チェックが大変だった」(小3保護者)

    小学校では、宿題の見守りや丸付けなど、園生活ではなかったサポートも求められます。忙しい中で向き合うのは大変に感じることもあるでしょう。「完璧にやらせなくては」と思いすぎず、少しずつ子ども自身ができることを増やしていけるといいですね。

    先生との距離や情報不足

    <保護者の声>

    ● 「保育園時代より極端に先生との接触が減ったので、学校での様子が良く分からない。学校でも学童でも保育園時代より良く言えば自立、悪く言えば放置気味な感じで不安を感じることがある」(小1保護者)

    保育園や幼稚園に比べると、先生との接点が減ったと感じる保護者もいるようです。学校での様子を子どもから聞くしかないことに、最初は不安を覚えることもあるのかもしれません。
    おたよりや連絡帳を活用することや、気になることがあれば早めに相談することで安心につなげられるといいですね。

    まとめ & 実践 TIPS

    小学校入学の際に知っておきたい、噂の「小1の壁」

    「小1の壁」と聞くと、そびえ立つ大きなハードルのように感じてしまうかもしれません。しかし実際は、親も子も新しい環境に慣れていく過程で起こる、多くの人に訪れる変化のひとつ。
    壁に出会わないようにするのは難しくても、「こんなことがあるんだな」と想定しておくだけでも、気持ちの余裕は変わります。
    焦らず、「急がば回れ」の気持ちで、親子で少しずつ乗り越えていけるといいですね。

    (出典)
    ※1 入学準備に関するアンケート
    対象:ベネッセの保護者向けアプリ「まなびの手帳」に登録している、小学1~3年生の保護者782人
    期間:2026年1月28日~2月2日
    方法:インターネットでのアンケート調査

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